ステップ2「役員報酬(手取り)の『自動送金設定を変更』するコツ」
自動送金設定を「ダッシュで」変更する!
ステップ1で新しい社会保険料の計算ができたら、次は「自分の銀行口座への振込額(自動送金設定)」を更新します。
ここでは「後回しにせず、今すぐ手続きをはじめること」が大切です。
どうして「今すぐ」?

僕のケース(月末締め・翌10日払い)で日程をシミュレートしてみると、
- 2月中旬: 3月分からの保険料改定が発表される
- 3月中: ステップ1で新しい「個人負担分」を計算する
- 4月10日:【重要!】3月分の役員報酬(新保険料を引いた手取り)を支払う日
- 5月10日:【重要!】4月分の役員報酬(3月分手取額から、更に子ども・子育て支援金個人負担分を引いた手取り)を支払う日
といった具合になります。
もし4月10日の振込までに銀行の設定変更が間に合わないと「古い金額」のまま送金されてしまうことなります。
すると、会社口座と個人口座の間で、差額のやり取りをどうしたらいいの?といったことなど、せっかく振込の自動化でラクをしているのに、たった数日の遅れで、難しい問題が生じてしまうのです。
【実例1】さのっちのケース:なぜ今回は「設定変更」が必要なのか?
今回、僕がどのように「設定変更を判断」し、「金額を算出」したかをご紹介します。算出には、ステップ1で求めた社会保険料個人負担分が必要になります。

僕の役員報酬(額面)は45,000円です。ここから「社会保険料個人負担分」を引いた「手取り額」を自動送金の設定変更に反映していきます。令和8年の僕のケースでは、3月と4月で対応が分かれました。
- 3月分(4月納付分):設定変更なし! 3月に健康保険料率の改定がありましたが、僕のケース(介護保険あり、協会けんぽ北海道支部)では改定料率の「絶妙なバランス」で「個人負担額は11,503円のまま据え置き」でした。そのため「銀行の設定は変えず」に済みました。
- 4月分(5月納付分):設定変更が必要! 4月から「子ども・子育て支援金」がスタートし「個人負担分が11,570円に増え」ます。ここで初めて「銀行の設定変更が必要」になります。
「役員報酬(額面):45,000円 」ー「社会保険料(個人負担分):11,570円」=「役員報酬(手取り):33,430円」
この「33,430円」という新しい数字を、5月10日の振込(4月分給与)に間に合うように銀行で設定変更します。
【実例2】さのっちのケース:JAバンクで窓口申請
現在、僕は法人・個人のメイン口座にJAバンクを利用しています。同一農協間なら振込手数料が無料というメリットがある一方で、僕が「窓口通い」の卒業を願う理由は、手続きの手間にあります。
自動送金の設定変更には、窓口へ行って紙の書類に記入する必要があるのですが、僕が法人口座を持っている農協の窓口までは、車で片道20分かかります。往復だと…。今の僕にとって、この「時間は何よりも惜しい」のです!
なぜなら僕は、知的障害と自閉症を持つ次男と二人で暮らす「主夫」でもあります。 障害を持つ家族のサポートには「時間と気持ちの余裕」が欠かせません。
だからこそ、家から一歩も出ずにスマホで手続きできる「理想の金融機関」への移行は、仕事の効率化だけじゃなく、大切な家族との穏やかな暮らしを守りたいと願う、僕にとっての挑戦なのです。
そんな僕が、今回「車で20分」をかけて窓口へ行き、提出してきた書類がこちらです。
JAバンク定時自動送金依頼書:変更申請

今後の課題:自動化に挑戦していく
今回も例年のごとく、このアナログな方法で手続きしてきたわけですが、僕の今後の課題は、
- スマホひとつで設定変更ができる
- ネットバンキング月額利用料・振込手数料が無料
- 法人住民税などの「ダイレクト納付」が手数料無料で完結
- 会計ソフト連携
そんな「理想の銀行」への引越しレポートも、今後このブログで報告していきたいと思っています。
金融機関の手続き期限に注意!
多くの銀行では、自動送金(定額自動振込)の設定変更には「実行日の数日前まで」という期限があります。
ちなみに僕がメイン口座に利用しているJAバンクでは、
- 本所:「実行日の午前中まで」
- 事業所:「前営業日まで」
という具合に、同じ農協内でも場所によって期限が違ったりします。(※どの地域の農協かによっても決まりが異なるようです。)
「10日が振込日だから、10日午前中に窓口へ行けばいいや」と思っていると、銀行の処理の関係で、変更が反映されるのが「翌月」からになってしまう…なんていう事態にもなりかねません。
なので「新しい金額がわかったその日のうちに、まずは自分の使っている銀行の期限を確認し、手続きの準備を始める」。これが「手直しの時間」を増やさない「設定変更のコツ」です!
もし「前の金額」で送金してしまったら?
「変更が間に合わなかった!」「設定を忘れていた!」という場合でも、落ち着いて対処すれば大丈夫です。
大切なのは「会社が個人に払いすぎた(または足りなかった)お金を、翌月で帳尻合わせすること」です。
「勝手に翌月の給料から差し引いていいの?」と不安になるかもしれませんが、安心してください。
(労働基準法など)では、計算違いで払いすぎた分を後の給料で調整すること(過払賃金の充当支払)は「適正な範囲内であれば認められる」というのが一般的な解釈です。
つまり、うっかりミスを翌月でリカバーするのは、実務上も正当な手続きとして広く知られています。
具体的な調整方法:リカバリーの手順
シンプルかつ、会計上のミスが少ない方法です。
- 払いすぎた場合(保険料が上がったのに、高い手取りを送った時) → 翌月の送金額から、その差額分を「差し引いて」振り込みます。
- 足りなかった場合(保険料が下がったのに、低い手取りを送った時)→ 翌月の送金額に、その差額分を「上乗せして」振り込みます。
金額が出せたら、次は銀行側の処理です。二重送金を防ぐために、現在の設定を整理します。
- 口座残高がある場合:誤った金額が送られないよう、自動送金設定をいったん解除(または予約を取消)します。
- 口座残高が不足する場合:(役員借入金でやりくりしている時など)残高不足で振込エラーになるのを待つのではなく、手動で止めるのがスマートです。
設定を止めたら、STEP1.で計算した「調整後の金額」を、支給日に合わせて手動で振り込みます。
振込手数料をかけたくない場合は、ATMや窓口で「現金」として入出金するなど、自分に合った方法を検討してみてください。
ここが最も重要なポイントです。
実際に送金してしまった金額が間違っていても、賃金台帳には「本来あるべき正しい金額(保険料改定後の数字)」を記載してください。
その上で、備考欄に「○月分振込ミスにつき、○円を翌月で調整」とメモを残しておけば、税務署が見ても「正しくリカバーしたんだな」とすぐに分かります。
帳尻合わせが済んだら「すぐに」正しい金額で次回からの自動送金設定の登録・変更をしましょう。
未来の自分が喜ぶための「予防策」

人間、忘れるときは忘れます。だからこそ、おすすめしたいのが「リマインダーのセット」です。
- スマホのカレンダーに登録: 「○月○日、自動送金設定の期限!」と通知が来るようにする。
- 銀行の予約機能を活用: 変更が可能になった瞬間に、未来の日付分を予約してしまう。
もしミスをしても、この方法を知っていれば大丈夫。失敗を恐れず、でもできるだけスマートに、マイクロ法人のルーチンを回していきましょう!
次は通知書で確認。本業を整えて、日常を楽しもう!
ステップ2で「自動送金の設定」という攻めの守りを固めたら、次は「確認」という守りの作業へ進んでいきます。
毎月20日ごろになると、年金事務所から「保険料納入告知額・領収済額通知書」が届きます。ステップ3では、この通知書を使って「支払う社会保険料の『事業主負担分』を正しく導き出す方法」をご紹介します。
ひとつずつ確実に終わらせて「穏やかな気持ちで日常を楽しみたい!」そんなオーナーさんは、今すぐ足を踏み入れて、進んでみましょう!
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